塾長ブログ

京都府公立高校入試問題 社会

令和5年度京都府公立高校中期選抜学力検査
社会の構成は
・世界地理と言語文化、歴史との複合問題
・地形図と歴史・公民の複合問題
・地理・歴史の複合問題
・公民・地理の複合問題
です。
前年度に比べて難易度は若干上がった印象です。
世界史の問題の難易度が上がってきましたので、
ヨーロッパ、アジア、南北アメリカ、アフリカ、オーストラリアなど
五大陸の位置や、それぞれの歴史も日本史と照らし合わせて
勉強するようにしておきましょう。
公民は、経済中心で、頻出の三権分立も出題されました。
特に、公共事業費、社会保障費、税収のそれぞれの金額と推移を
グラフに組み合わせる問題は、良問でした。
今年は、インフレ時代の再来と軍事費増、広島サミット後に
衆議院の解散総選挙もあるかも知れませんので、
来年度も経済、税金、三権分立の問題は要チェックです。

個人的に今年度の入試問題で最も衝撃を受けたのが、
中期の社会の問題です。
平成15年から連続で19年に渡って出題されてきた地形図の問題。
これからも安定して出題されると思われていた鉄板の問題です。
理由として、
スマホで地図を利用するアプリ(ゲームや案内アプリなど)が数多く出ていること、
ドローン等の発達で地形に関する知識が将来必須になること、
などが挙げられます。
そんな当たり前のように毎年出ていた問題が、昨年度は出題されませんでした。
遂に傾向が変わったのか!と思ったら、今年度、
何事も無かったかのようにあっさり復活。
いや、復活すんのかい!
念のため志塾の生徒にはやらせておいて良かったけども。
ホント、なんで昨年度は出してくれなかったんだろう…。
まあ、衝撃はさておき、無事復活ということで、
地形図は来年度も出るであろう要注目の問題です。

「アプリがあるのに何で地形図の勉強しないといけないの?
使ったらすぐに分かるし、勉強しなくても困らないよ。」

気持ちは分かります。痛いほどに。
しかし、そもそも何故アプリがあるのか。
作ってくれた人がいるからです。
地形に関する知識とプログラミングの知識、その他色々な知識で
アプリが出来上がったと思います。
勉強しなければ便利なものは作れないのです。
そして、誰がどんな分野に興味があり、
将来最先端の技術に携わることになるかは全く分かりません。
分からないからこそ、教育は広く平等に与えられなくてはなりません。
誰にどんな才能が隠れているか、誰にも分からないからです。
勉強する人が多ければ多いほど、技術革新が生まれる確率も上がります。
なので「勉強はしなくても困らない」とは言い切れないのです。
ただし、「勉強はやらないよりやった方がいい」とは
個人的に言い切れます。
「勉強を続けてきて損した」と聞いたことがないからです。
テスト範囲を間違って「ここ勉強して損した」なら聞いたことはありますが、
長い目で見て、例えば高校卒業時に
「高校3年間勉強して損した」
とは、なりようがありません。勉強した結果、卒業出来た訳ですから。
勉強より楽しいことは沢山ありますが、
勉強には、その楽しいことを我慢してやる価値があります。
まずは小さな目標(今日中に宿題終わらすなど)を持って、
勉強を始めてみましょう。