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『アンパンマンを見た乳幼児が暴力的になると心配する親の声が散見される』
…ネタですよね。
チュートリアルのアソパソマソのネタにぶっ込んでもらって大笑いしてみたい。
と思ったら、
『アンパンチを見て、子供が暴力的になる危険性がある』
と大真面目に語っている記事もあり、ちょっと怖くなりました。
これ、小学生の学級会の話題と、そう変わりませんよね。
先生「暴力はいけませんよ」
お調子者「先生!でも、アンパンマンはバイキンマンを殴ってま~す(笑)」
教室「あはははは(笑)」
先生「(笑)あれはね、バイキンマンがみんなに迷惑をかけてるでしょ。
止めても聞かないから仕方なく…」
てな具合ですね。
アンパンマンが「暴力的」なんてのは、屁理屈そのものなので
大真面目に語るなら
『作者は、親が「アンパンマンは暴力で物事を解決してけしからん!」
と的外れな意見を持つことは織り込み済みである。
真の狙いは、物事の表面上だけを見て軽率な判断を下す大人を増やすことなのだ。
そうすることで、国力の弱体化を進めようと画策している。
そして、最終目的として、国家転覆を図っているのである。』
くらいのことを言って欲しいものです。
まあ、これもメーターを振り切った屁理屈に変わりありませんが。
そもそも、アンパンマンに育児の全てを懸けている家庭なんてありゃしないんだから、
コントのネタで笑い飛ばすくらいで丁度良いんじゃないかなぁと思います。
が、このままではアンパンマンの名誉が傷付けられたままです。
どうしたものかと思っていますと、夏休みの読書感想文講座で
アンパンマンの作文例を書いたことを思い出しました。
アンパンマンの名誉回復の一助になれば、また、この記事の読者の方の
読書感想文の一助にもなればと掲載いたします。
「アンパンマン」を読んで
第一段落:導入。本を読んだきっかけなどを書く。
私は、やなせたかしさん・作のアンパンマンを読みました。この本を読もうと思った理由は、ちょっと変わったヒーローだと思ったからです。アンパンマンは、悪者と戦うこともありますが、主な仕事は、お腹を空かせた人を助けることです。しかも、助ける時は、アンパンでできた自分の顔を食べさせるのです。やなせさんのアイディアは、とても面白いと思いました。
第二段落:本文。本を読んで心に残った場面やセリフなどを抜き出し、
「何故心に残ったのか」を出来るだけ具体的に書く。
この本を読んで、アンパンマンは本当にすごいと思いました。アンパンマンのすごいところで、特にすごいと思ったところが二つあります。一つ目は、とてもやさしいところで、二つ目は、全然えらそうにしないところです。とてもやさしいと思ったのは、バイキンマンと戦う場面を読んだときです。アンパンマンは、バイキンマンが悪いことをしていても、必ず最初は話し合いで解決しようとします。いきなり暴力で解決しようとは絶対にしないのです。まず、
「やめるんだ!バイキンマン!」
と、説得しようとします。毎回、
「うるさ~い!これでもくらえ~!」
と、話し合いを拒否されてしまいますが、それでも毎回呼びかけるのです。アンパンマンは、バイキンマンがいつか話し合いに応じてくれることを信じて、言葉で止めようとしているのだと思います。私がアンパンマンなら、『言葉で注意してもどうせ聞いてくれないだろう。』と、悪いことをしていたら、さっさとアンパンチでぶっ飛ばすところです。しかし、アンパンマンは、どんな悪人でもまずは呼びかけます。どんな悪事を目の前にしても、力での解決は最後の手段としているアンパンマンは、やさしさを忘れない真のヒーローだと思います。
そして、残念ながらバイキンマンをアンパンチでやっつけたり、お腹を空かせた人を助けたアンパンマンは、やっつけたことや顔を食べさせたことを自慢したりしません。お礼を求めたりもしません。助けることが当たり前のようにふるまい、あっさりとその場を去ります。私なら『助けてあげたからお礼が欲しいな』と思ってしまうかもしれません。見返りを求めず、全然えらそうにしないことを、とてもすごいと思いました。このように、アンパンマンは、本当にすごいヒーローだと思います。私もアンパンマンのように、強くてやさしく、みんなから頼りにされる人になりたいと思いました。
第三段落:まとめ。本から学んだこと、実行に移したいことなどを書く。
しかし、アンパンマンのようになることは、すぐには難しいとも思うので、まず、私に出来ることから少しずつ始めていこうと思います。私が最初にしたいと思うことは、友だちにやさしくすることです。友だちが困っていたら、私に出来ることで助けていこうと思います。そして、助けるときは『助けてあげている』ではなく、『少しでも友達のためになればいいな』という気持ちを持ちたいと思います。
以上で大体原稿用紙3枚程度です。
アンパンマン優しい。
求めず、屈せず、諦めず、
与える、助ける、飛び続ける。
これをヒーローと呼ばず、何と呼ぼう。
そんなヒーローに少しだけでも近づきたい。
最後まで御覧くださり、誠にありがとうございます。