塾長ブログ

『急がば回れ』~琵琶湖は船で横断するより周りを歩いた方が安全~

期末テストの時期です。
先週で終わった学校もあり、
今週が期末テスト週の学校もあります。
中間テストの反省を活かして
得点アップを達成して欲しいと思います。

期末テスト対策をしていまして、生徒から
理科の化学反応式の質問がありました。
化学反応式や電離式などは、入試で必ず出ます。
なので、定期テストでも確実に点を取っていただきたい。
さて、質問をしてくれた生徒ですが、
いきなり化学反応式を書こうとしていました。
…いや、そりゃ化学反応式の問題だし。
と思った生徒の方、ちょっとした変化を取り入れてみませんか?
ちなみに、これまでに指導してきました多くの生徒が、
この生徒同様、化学反応式から考えようとしていました。
そして、その都度言ってきました。

「俺たち日本人。まず日本語から始めよう。」

人間は物事を言葉で理解しています。
目に見えないものでも、「やさしさ」など
言葉にされると何となく理解出来てしまいます。
言葉にすることでイメージが固まり、
「ああ、そういうことね。」となります。
この質問に対する答え「日本語から始めよう。」には、
「化学反応式を答えないといけない。
化学反応式思い出さないと!」
という思い込みにちょっと待ったをかけて欲しい
という願いも込めています。
すぐに答えを出したい気持ち、分かります。
人間は問われたら答えたくなる生き物。
そして、人間は楽をしたい生き物。
答えも「すぐに、簡単に、答えたい」と思います。
さらにテストでは
「出来るだけ早く解きたい」
という気持ちも上乗せされますので、
最短距離で答えを出そうと思うものです。
しかし、「急がば回れ」という諺もあるように、
急いでいるからこそ一旦落ち着いていただきたい。
そう、まずは言葉から始めることが大切。

【例題】銅を酸化させた時の化学反応式を書きなさい。

まず、「銅の酸化」を日本語で書く。
この例題は「酸化=酸素との化合」なので
銅+酸素で表すことができる。
そして、出来るのは酸化銅なので、
式を日本語で表す。

『銅+酸素→酸化銅』
となるので、化学反応式に書き換える。

『Cu+O2→CuO』
原子の数が合っているか数字合わせを行う。

『Cu,O,O→Cu,O』
左辺と右辺で原子の数が異なっているので、
数が等しくなるように両辺の化学式の数を調整する。

『Cu, Cu,O,O→Cu,O,Cu,O』
数が等しくなったので、化学反応式を整える。

『2Cu+O2→2CuO』

となります。
問題を解く時は、順序良く考えていくと解答に辿り着きます。
上記の解法は、個人的に「換言法」と呼んでいます。

銅の酸化と言えば、銅+酸素
銅+酸素と言えば、酸化銅
銅+酸素→酸化銅と言えば…

と次々と言い換えていく方法です。
そのスタート地点は言葉です。
ということは、言葉や知識を身に付けることが重要。
酸化銅は知っていても、CuOを知らないと
この解法は使えませんので。
化学反応式は、元素記号、化学式、分子式などと同時に
それぞれが表す言葉も覚えていきましょう。
そして、解く時は
「まず日本語から」
この記事を読んでいただいた方の勉強の一助になれば幸いです。

最後まで御覧くださり誠にありがとうございます。