塾長ブログ

『記述問題について』~何を書けばいいのか分からない~

中間テストが終わりました。
塾生の皆さん、お疲れ様でした。
目標点に届いた生徒も、届かなかった生徒も
等しくテスト直しを行います。
そんな中でよく聞く表題の質問。
分かります。
選択問題なら選ぶだけなのに。
穴埋めや重要語句なら単語で答えられるのに。
記述て…。作文苦手…。

と、なっている方、早まらないでください。
記述と作文はちょっと、いや、かなり違います。
コツさえ掴めば答えられるようになりますよ。
因みに、作文もコツを掴めば書けるようになります。

【例題】
裸子植物と被子植物のどちらが果実を作るか、
それぞれの植物の特徴にふれながら答えなさい。

記述問題は、一から文を作ろうと思ってはいけません。
最初に「何を答えるのか」を、問題文を読んで確認します。
これは、問題文の最後に書かれることが多いので見つけるのは簡単です。
例題の問題文は掲載の都合上、
短くしておりますので問題文の最初の方にありますが。
例題から

「『裸子・被子植物のどちらが果実を作るか』を答えればよい」

ということが分かります。
「何を答えるのか」が分かれば、
次に、そこから逆算して考えていきます。
解答文には

「特徴にふれる必要がある」

ということも分かります。
となると、「果実を作る特徴って何?」と繋がります。
ここまでくると、知識の問題に変わります。
植物の重要語句を暗記していると

・『果実』は、胚珠を包む『子房』が変化したもの。

と分かりますので、

・『子房』を持つ植物は『被子植物』。

と繋がっていきます。
特徴を表す言葉が思い出せたら、
後は言葉を組み合わせて解答文を作成します。

【解答例】
裸子植物には子房がなく、被子植物には子房があるので
果実を作るのは被子植物である。

といった具合です。
記述問題のコツの1つは、問題文をよく読み、
「解答すべきこと」から「逆算」して「重要語句を並べて」
「文を作成する」です。

二つ目のコツは、「模範解答を丸々暗記してしまう」です。
コツでも何でもない(笑)
ただし、長文になっている模範解答の暗記はおススメしません。
簡潔にまとまった文だけ暗記するようにしましょう。
例えば「ダニエル電池に素焼きの容器、またはセロハンを使う理由」などです。
この理由は、中学3年生の理科の教科書に二つ載っています。
その一つは

・電気的なかたよりを防ぐため

ん~、素晴らしくよくまとまった名文。
是非覚えていただきたい。
もう一つの理由は実際に教科書を確認してみてください。
教科書には記述問題向けに短くまとまった非常に良い説明文が載っています。
そういった場合は、遠慮なく暗記させてもらいましょう。

意識していただきたいのは、記述問題と作文は別だということです。
記述問題は「一から文を作るものだ」と思い込まず、
「覚えた知識を組み合わせて答えるものだ」と思ってください。

最後まで御覧くださり誠にありがとうございます。